「知」の結集 ゆびすいコラム

2019.10.24

危機管理の体制構築とマニュアル策定について

10月初旬、大型の台風19号は関東、甲信地方を中心に甚大な被害をもたらしました。この度の災害により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
 
折しもゆびすいのコンサルティングチームでは、今年度から危機管理のコンサルティングに力を入れています。
みなさんの園では、災害のみならず事故、感染症、不審者等、あらゆるリスクを想定した危機管理体制をしっかりと構築できているでしょうか。
 
【危機管理体制の構築】
危機管理体制の構築は以下の3つの段階に応じて検討します。
 
 1.事前の危機管理
 危機の発生を未然防止する段階です。具体的には①点検(遊具、設備等)、②ヒアリハットの収集、③避難・防犯訓練、④安全教育、⑤教職員研修などがあります。
 
 2.発生時の危機管理
 危機発生時に命を守る為の対応を取る段階です。交通事故、不審者対応、地震・津波等様々な危機を想定し、どのような対応を取るべきなのかを具体的に検討します。
 
3.事後の危機管理
 危機発生後に事後対応と再発防止を図る段階です。具体的には①発生後の安否確認、②引き渡しについて、③心のケア(PTSDの予防や早期発見など)、④発生原因の調査と再発防止策の検討、⑤保護者への説明などがあります。
 
【危機管理マニュアル策定プロセスと留意点】
マニュアル策定のプロセスは次の通りとなります。
 
  ①原案の策定    ②協議・修正    ③周知
  ④訓練・評価・改善  ⑤見直し
そして策定の過程において留意すべき事が以下の3点となります。
 
1.全員が理解する
 マニュアル策定には非常勤職員も含めた全員が関与し、全員で共通理解を得る事に努めて下さい。教職員全員があらゆる危機に対し適切に対応できる状態にして初めて、園の危機管理が機能します。
 
2.外部との連携
 園単独で安全を守る事は困難です。外部の専門家、地域、消防・警察等、必要に応じて外部の意見も得ながらマニュアル策定を進めましょう。
 
3.検証・見直し
 一度策定して終わりではありません。策定後も訓練の評価や周辺環境の変化に応じて随時検証・見直しを行ってください。そして、修正を行った際は必ず全教職員に周知し理解を得るようにしてください。
 
危機管理マニュアル策定は大変な作業ですが、その重要性は非常に高まっています。お困りの方は弊社スタッフがサポートさせて頂きますのでお気軽にご相談下さい。
 
コンサルティング事業部  神前 和明
 
 
教育・福祉事業